北海道大学寮歌祭 資料

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大正二年寮歌
幾世幾年

木原 均君 作歌
柳沢 秀雄君 作曲


 幾世幾年流れけん
 永劫隔つ後までも
 洋々声なく野をこえて
 銀河に似たる石狩の
 岸辺静けき夕まぐれ
 導く星を仰がずや


 巷の塵の跡を絶ち
 惰眠をさます雪嵐
 毘嵐万里をかけりては
 天地もゆらぐすさまじさ
 万象淋しく装ひて
 蕭々寒き冬景色


 めぐる月日の尾車や
 さざめく小河春告げぬ
 あわれ幸ある北の国
 緑が丘に打ち臥して
 薫る微風に身にうけて
 常世の春を偲べかし


 清き真理の渚より
 無窮を照らす最高の
 天つ光明を探り得て
 迷ひの羈絆解きほどき
 闇を排して永遠の
 理想の郷を拓く可く


 一百意気みつ北蝦夷の
 健児よいざや奪ひ起て
 白き朔風われにあり
 曠野に錬へし心身も
 歌へ壮なる勝歌を
 島根に高く勇ましく


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