北海道大学寮歌祭 資料

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明治四十四年寮歌
藻岩の緑

松山 茂助君 作歌
柳沢 秀雄君 作曲


 藻岩の緑春闌けて
 万朶一朶の朝霞
 憧憬彩と流れては
 花皆奇しき香ならずや
 若き血潮の躍る時
 希望の前途光あり


 青葉波よるアカシヤの
 薫る木影に立ちよれば
 長風夏の雲ゆらぎ
 秋は牧場の夕まぐれ
 鐘声止みて今暫し
 牛の背に散る蔦紅葉



 あはれ「美の国」石狩の
 自然を己が揺籃に
 おほし立つ可き人皆の
 意気紅霓に似たるかな
 一撃万里す大鵬の
 翼整装ふ思あり


 斗南の翼拡げては
 天地広しと誰か云ふ
 雲より高きアンデスの
 裾野に友よ羊逐へ
 天に漲るアマゾンの
 岸辺の森に斧を振れ


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