北海道大学寮歌祭 資料

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小樽商科大学
若人逍遙の歌


 琅かん融くる緑丘の
 春曙を逍遙へば
 浪漫の靄に街沈み
 風悠久の言葉あり
 欄朶の桜花吹雪きつつ
 あわただしくも逝く春の
 伝統古き学舎に 
 展ける海のはてしなき


 夏白樺に囁きて
 ハイネの歌を口踊さむ
 みめ美はしきまなざしの
 またなきときのいとほしさ
 断崖落ちて浪くだけ
 オタモイ遠く帆走れば
 オタルの嶺々の夕あかね
 冴ゆる北斗にうそぶきぬ


 秋粛条の思い濃き
 ポプラにかかる雲消えぬ
 流転の行旅夢に似て
 悩みの思惟を誰か知る
 感傷わろうことなかれ
 桜ヶ丘にたたずみて
 泪ぼうだと憂愁の
 落葉の行方誓うかな


 氷雪海に傾きて
 月寒ければ飜とかむ
 海冥行路遠けれど
 われに港の乙女あり
 流星落ちて影もなし
 逝く青春の足音に
 命を惜しむ若人は
 永劫の杯酌まんとす


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